復仇:冷たい雨に撃て、約束の銃弾を


記憶の失くした男に復讐の意味はあるのか―




これぞ、死に様の美学!


娘家族を殺された復讐のためマカオに乗り込んだ一人の男
しかし、頭に残った弾丸のせいで徐々に記憶を失っていく
残されたわずかな記憶の中で進んでいく復讐劇、次第に復讐すらも記憶から消えていく


それでも彼が復讐に向かって歩み続けられたのは、彼の雇った殺し屋たちの美学
依頼人の記憶が失われようとも、自らの認めた依頼人との一度交わした「約束」はどんな事があっても守り続ける
そんな熱きプロフェッショナルな男たちの生き様に痺れる


そして、この映画の特徴としてジョニー・トー印の様式美
何か強烈な個性を残す銃撃戦のかっこ良さは本作も健在
月光を利用した夜の公園の銃撃戦、古紙のかたまりを使った銃撃戦
そして、互いの腕を見せ合った自転車の撃ち合いのシーンなど、
相変わらずグッとくるシーンの連続は、さすがジョニー・トーと言う他ない


そして何より、彼らの死に様のかっこよさ!
これでこそ、ノワール!これでこそ、ジョニー・トー
彼らの死地に赴く直前に互いに目を合わせニヤッと笑う姿は思わず失禁するくらいの格好良さ!


ジョニー・アリディのコメディ俳優とは思えない渋すぎる佇まいに加えて、
アンソニー・ウォン、ラム・シュ、ラム・カートンの3人の殺し屋たちの顔が最高すぎ!
これを観て血が滾らない男がこの世にいるはずがない!


確かにストーリーは荒唐無稽で無理がありすぎるお話だし、
終盤の海での回想シーンとかちょっと噴出しそうになったけれども、
この作品の魅力、ひいてはジョニー・トーの魅力はそういうところは関係ないって事で


それが受け入れられない人にはあわないかもしれない
まあ見る人を選ぶ作品といえばそうなのかも
要するにジョニー・トーが好きな人にはおススメの作品