Outrage:アウトレイジ


全員悪人




大きなお世話だよバカヤロウ!


ヤクザの世界で成り上がるため、極悪非道な極道達の裏切りと駆け引き
血で血を洗う陰惨な抗争に、観る者全てが凍り付く
生半可な気持ちでヤクザ映画を観るべからず!
金や権力の亡者達による裏社会はこんなにも醜く、それでありながら滑稽なのである


背筋も凍るような暴力描写は圧巻
金や権力に群がる獣たちの浅ましさ
猪突猛進なワル達の笑いさえこぼれる愚直さがこの作品の見所
そして、どの世界をのし上がるにも頭が必要なのだという事だ。


間抜けな程に愚弄される男達の生き様、そしてドスを効かせた独特の言い回し、
見栄や権力しかない極道という世界の独特な風潮、そしてそこに生きる者の道化さ
そんな組織の内ゲバ抗争のなかに観るヤクザ世界の下らさなさに、
あっと驚く殺人描写や背筋も凍る暴力描写を加えれば、
皮肉と笑いと暴力を詰め込んだ極上のクライムアクションの出来上がり!


「お前の舌は何枚あるんだよぉ」とか「いっつも貧乏くじばっかだよ」などなど、
シリアスなシーンなのに笑えてしまう、相変わらず北野武のセンスを随所で感じる!


十八番であるヤクザ映画ではあるんだけれども、今までと大きく変わったのは、エンターテインメント性
文学的なカタルシスを排除し、あくまで分かりやすい面白さを前に打ち出した事
「B級」である事を包み隠さず描き切る、だからこそ面白い
原点回帰というよりは、こういった作品も作れるようになった事で、
また北野武監督が一段階上の世界に到達したのだと思いたい


今作を観ただけで次回作すら期待させてしまう作品!
やっぱタケシ最高!