Paranoid Park:パラノイドパーク


僕は普通だった。
あの事件が起こるまでは...。




変わらない日常、でも、もう元には戻れない


うまくいかないパパとママ、それを観て嘔吐する弟
うんざりするような授業、やたらSexしたがるバージンのガールフレンド
代わり映えのない日常を忘れさせてくれるスケートボードパラノイドパーク


そんな平凡でありきたりなどこにでもいる少年だった
あの夜を迎えるまでは...


あの夜、あの瞬間、あの時のあの感覚が頭から離れない
どんなに後悔しようとも取り戻す事は出来ない
少年は本能的に悟った、もうあの日常には戻れない


それでも日常は何事もなかったかのように過ぎて行く
やり過ごしながら、そんな日常を夢に想い描いている
今にも壊れそうな憂鬱な心は手紙で告白しようとも晴れる事はない


なぜなら、もう彼はもう元には戻れない
あの夜を迎えてからは...


スケートボード好きの少年の小さな背中に重くのしかかる
犯してしまった過ちと大き過ぎる罪、そしてそれに戸惑う少年の姿
それは「エレファント」同様に役者に素人の少年を多用し、
ガス・ヴァン・サントの真骨頂とも言える日常を切り取ったようなリアリティー


揺れ動く少年の感情とそれに呼応するかのような幻想的な映像はとても儚い
それは、もう戻れない日々を夢想しているように思えた


警官や先生や親といった大人たちの目は欺いて誤摩化しても
彼が背負った重荷は、例え手紙を書いても誤摩化せない
皮肉にも彼を大人にさせたのは、あのおぞましい体験だったのかもしれない