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Elysium:エリジウム

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ひとり二番煎じ


あの「第九地区」のニール・ブロムカンプのハリウッド一作目
嫌が応にも期待してしまうのは間違いなし!で、蓋を開けてみると、
第九地区とやってる事はほとんど一緒じゃねーか!!


予算も俳優もパワーアップしたにも関わらず、どうしても「第九地区」が越えられないのは、
この作品から「第九地区」に感じた熱量を感じることが出来なかったから
なんか監督の意図よりも企画が先行してしまった感が強くて、出来合っぽさ満点


何より、脚本がご都合主義な上に描くテーマも薄っぺらいってのが致命的
貧困の描写はこだわりを持って作られているのに富裕層が全く描かれていないため、
最大のテーマである貧富の差という点において話に深みが感じられなかった


医療ポッドという現代アメリカにおける医療保険のメタファーっぽさを臭わせつつも、
あくまで主人公側での主張でしか描けていないので、なんだか陳腐な主張になってしまった印象
また、「第九地区」で斬新だった、途中で敵と味方の視点が入れ替わるような意外性もないので、
これなら予算かけて「第九地区」の焼き回しした方が良かったんじゃないかとすら思えてしまう


とは言え、平均点はちゃんと越えているのは、ニール・ブロムカンプの世界観の素晴らしさ!
造形やデザインはもとより、ディストピア描写が本当に素晴らしい!
主人公たちの車がGTRを改造したものだったり、武器はAKを改造したものだったりと
そういう細かな造形が現在と地続きの近未来感を生み出しているのも好感が持てる


また、残虐描写はクローネンバーグっぽいし、エリジウムはどこか2001年宇宙の旅っぽい
その上、メカ描写は士郎 正宗っぽかったりと随所でSF映画とジャパニメーションへのリスペクトがビンビン!
映像だけだったら言う事ないくらいにかっこいいので、やっぱり脚本が非常に悔やまれる


それだけに、今作だけで評価を決めるにはもったいない!
次回作でニール・ブロムカンプの真価が問われるのかも!