黄金を抱いて翔べ


底辺の漢たちのオーシャンズ11


社会の底辺で苦渋を舐める男たちが集まって、
四つんばいで地を這いながらもがきながら掴み取ろうとした黄金
そこにはハリウッド映画のような優雅さもなければスマートさもない、
ただただ地味でドンくさい泥まみれのCaper Movie


それぞれが社会の中で打ちひしがれてヤサぐれた男たち
そんな男の暴発とも言える無謀すぎる一世一代の犯罪計画は、
綿密と言うにはあまりにずさんで、鮮やかと言うにはあまりに無様


なぜなら、そこには犯罪のスペシャリストなど一人もいないから
腕っぷし異常に強い地元のチンピラごときに誰もが驚くような鮮やかな犯罪なんて出来るわけがない
行き当たりばったりで穴だらけの犯罪計画が醸し出すリアリティー


時代設定を現代にしたせいで銀行破りにリアリティが少し欠けたかな?
どうせなら、原作通り90年代に話にすれば良かったような気がする
あと北朝鮮での話が中途半端だったり、幸田の過去が描ききれてなかったり、
決して均整のとれた作品ではない事は確かかもしれない


とは言え、そんな物語の粗もさほど気にならないほどに、
キャラ立ちしたキャラクター達とそれを演じる俳優陣の演技のアンサンブルが楽しい!
「何か一発ぶっ放して、パッと終わりにしてしまいたい…、いらねぇよこんな人生」
っていう台詞に対する、「だからって捨てる所がないのが人生だろ。」の返しとか最高!


泥臭くて胡散臭い鈍臭い、そんな社会の底にいる男たちによるドライでヒリついたやり取りが素晴らしい!