Now You See Me:グランド・イリュージョン


マジックとは、あえて騙されにいくから面白い


「マジックとは、計算された『騙す』ことです。
人をそうして感動させます。信頼なしに、マジックは成立しません」
まさにこの映画を語るとするならば、劇中で語られるこの一言に尽きる


つまりマジックとは、幾重にも張られたミスディレクションで人を騙すことであり、
観ている観客はマジシャンたちの仕掛ける罠にあえて「騙されにいく」ものである
要するに、まず形式的にでもマジシャンと観客が信頼関係に結ばれなければならない


なぜなら「騙される」という事は、
マジシャンも観客も互いに「信じる」という行為がないと成り立たない
その前提にあえてのっかった上で、マジシャンは観客の予想を裏切るサプライズを提供するのだ


そして、それは映画もまた同じことでもある
どんな荒唐無稽な話であったとしても、まずはその物語を肯定しなければ感情移入も出来ない
この映画を楽しめるかどうかのキモはこの部分である


マジシャン版オーシャンズ11とも言うべき、マジックで強奪をするCaper Movie
豪華絢爛なイリュージョンのシーンを楽しみつつ、テンポの良く話が進んでいく
その爽快感の前に犯罪計画の細かい粗はあまり気にならずに見ることができる


確かに無理があり過ぎるトリックが多いのは事実なんだけど、
個人的には、まるで自分もマジックショーを見ているかのようで楽しいから問題なし!
さらに、マジックのネタばらしという形で、全て終わるごとに種明かしをしてくれるのも痛快
その結果、そのネタばらしすらも物語の伏線になっている感じも面白い


そんな爽快感溢れる前半を越えると、結末に向かうに連れて急に別の顔を出し始める
途中で登場する謎の秘密結社「The Eye」がもろにイルミナティーをオマージュしてて、
急にオカルトチックな方向に舵を切っていく!


その割に秘密結社はあまり掘り下げる事もないのでなんかモヤモヤしながらも
映画の中では回転木馬乗ったり、橋でキスしてハッピーエンド!という投げっぱなし感
なるほど、この雑な感じは「トランスポーター」の監督だけある


あと個人的にはラストの展開も余計だったかな?
最後の金庫を強奪するトリックが強引過ぎて信じろって言うのが無理あったのもあり、
物語としても推進力も切れてきたところだったので、木馬乗ったところでおしまいでも良かったかも!


とまあ、アラを探せば色々あるし、ところどころにノイズはあるんだけれども、
序盤のワクワク感やテンポの良さでそれなりに楽しむことの出来た作品
あとはマジックはCGを使わずに本当のマジックをやってくれれば、もっと評価は高かったかなー?