Hours:ハリケーンアワー


リアル追手内洋一


不慮の事故で亡くなったポール・ウォーカーの遺作
ひたすらポール・ウォーカー出ずっぱりなので、
皮肉にも追悼作としてはぴったりの作品なのかもしれない


まず、作品云々よりもまず言える事はこの作品の扱い方!
っていうか、その売り文句とか絶対に本編見たことないだろ!
予告やチラシに載っている事と全然違うじゃねぇーか!ふざけんな!!


ぱっと見だとド派手なアクション作品のように見えるんだけど、
実際はもっと地味なシチュエーションスリラーのような作品になっている
このミスディレクションのせいで間口の広いはずの作品をわざわざ狭めている


作品自体は、低予算なのをアイデアで挽回しようとしている意欲作
物語の殆どが病院の一室で展開されていくシチューションスリラーに、
そこにハリケーン「カトリーナ」という自然災害パニックの要素を加える
物語はほとんど病院の中だけで展開され、実際のニュース映像を使ってリアリティーをもたせてる


舞台はある病院の一室での出来事
妻の命と身代わりに生まれた娘は未熟児のため保育器の中でないと生きられない
そこに未曾有のハリケーンが襲来、陸の孤島と化した病院で取り残された親子
電気が遮断されてしまい、手動の発電機を3分ごとに回さないと保育器が動かない
そんな絶望的な状況の中でひたすら不運な出来事が襲いかかる


もうね、1から10までポール・ウォーカーがひたすらツイてない!
はっきり言ってラストシーンになるまでは一つもラッキーな事がない!(笑)


この設定で病院の一室のみで話を展開させる事に成功したんだけど、
いかんせん3分っていう制約はちょっと短すぎて、やれる事が少なすぎて最後の方はけっこう手詰まりになっている
とは言え、終わりの見えない閉塞感や誰もいない孤独感がひたすら画面を支配し続けて緊張しっぱなし!
96分間っていうコンパクトな時間ながら、なんか2時間以上の大作を見たかのような疲労感!


話の展開力に乏しく、あまりにこじんまりとし過ぎているという事以外は、
低予算さを見事にカバーしたなかなか意欲的で好感度の高い作品
ラストもお涙頂戴にならず、あっさりとしたラストの幕切れもまた良かった


ほぼポール・ウォーカーが一人で演技しているような作品なのだが、
この作品で彼が俳優としてのキャリアのステップアップを狙っていたのではないかと思うと、
やはり突然の死というのは非常に残念でならない…


R.I.P. Paul William Walker IV...