Gone Girl:ゴーン・ガール
イッテしまった彼女
彼女の見つめる視線の先には
いったい何が見えているのだろうか―?
物語の冒頭と結末がまったく同じシーンなのにも関わらず、
どうしてここまで違って見えてくるのだろう―?
どうしてこんなに背筋が冷たくなっているんだろう―?
2002年に起きたスコット・ピーターソン事件を題材にした、
2012年出版のギリアン・フリンの同名小説を下敷きに、
デヴィット・フィンチャーがおそるべき怪物を作り上げた!
1本の映画の中に2、3本の映画が詰め込まれているような感覚
まるで目隠しでジェットコースターに乗せられたかのように、
全く先が読めないぶっとんだ展開が次から次へと押し寄せる!
当初予想していた結末とは全く違った着地点に開いた口がふさがらない!
ベン・アフレックの激似っぷりも面白いけど、
何と言っても、妻役のロザムンド・パイクのはっちゃけっぷり!
これぞ「無表情女優」と揶揄されてきた彼女の本領発揮というべき一本!
何考えているかわからない、そんな底知れない恐ろしさの前に観客の誰もが息を呑む
彼女はどこへ行ってしまったのか?いや、イッテしまったのか?
否、そもそも当の昔にイッテしまっていたのか?
一人のモンスターに主人公も観客も翻弄され続ける約150分
うーん、考えれば考えるほど、結婚ってコワイ…